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Autosport:F1引退決断を示唆するジェンソン・バトン 鈴鹿で発表か

テレグラフの記事で最後とか言いながら、英オースポという大物も記事を出してきたので、つい訳してしまいました。

原文はこちらでございます。なお、どのソースがなんと言おうが、私はガチでジェンソン残留を信じておりますよ。去年12月の奇跡を、もう一度見たいんじゃ。。

F1引退決断を示唆するジェンソン・バトン 鈴鹿で発表か

ジェンソン・バトンが2015年以降もF1を続行するかに関して決断を下したと主張している。そして、マクラーレン・ホンダの現在の状況でのレースはあまり「楽しい」ものではないと認めた。

バトンは、ドライブをしていてハッピーでなくなったらドライブを辞めることを決断するだろう、とこれまでずっと述べてきた。そして、彼が第二のホームレースと考えている、今週末の日本GPで声明を出したいとほのめかしている。

「先頭で戦っているときは、車の中にいる喜びはそこでしか味わえないもので、何か最高のものを成し遂げているかのように感じるものだ。」とバトンは英国の記者たちに語った。

「もし最後尾に近いところで戦っているなら、F1の車を運転してはいるけど、でもその喜びは別のなにかを運転することでもたやすく得られるものなんだ。」

「先頭で戦うことが問題なんだ。ポディウムの一番上に立つ可能性が問題なんだよ。それがF1の喜びさ。」

マクラーレンはバトンを2016に残すオプションを持っており、彼が続行するかの最終決定権はマクラーレンにある。しかし、この35歳がF1から引退する意志を固めているのなら、残留を強いることはないだろう。

バトンは、気持ちは固まったと示唆している。

「僕はその決断を下したよ。それは大きなことだった。」彼は言った。

「自分のホームグランプリで声明を出すのはいつも良いものだよね。でも、まだなにがあるかは分からないよ。」

「日本ではたくさんのミーティングがある。ロン・デニスもエリック・ブーリエもそこにはいるだろう。」

「きっと本部でもミーティングはたくさんあるだろうね。」

このイギリス人の278のグランプリ出走記録は、ミハエル・シューマッハルーベンス・バリチェロがそれを上回るのみである。彼は、その間、2000年ウィリアムズでF3からそのままデビューした20歳のルーキーから始まり、前年のホンダの撤退の残骸から立ち上がったブラウンで、09年にワールドチャンピオンになるまでに至った。

彼はその後マクラーレンに移籍し、2011年のチャンピオンシップでは、チャンピオンのセバスチャン・ベッテルに大差をつけられたのものの、年間二位につけた。

2012年最終戦での15勝目を最後に、バトンは身体的にはポディウムに上がっていない。彼の昨年のオーストラリアでの3位は、ダニエル・リカルドの失格後に、さかのぼって与えられたものだった。

現在のホンダエンジンとのタッグは特に惨めなもので、バトンは5回のリタイアを喫し、バーレーンではスタートさえできず、また、たった二回しかポイントフィニッシュできていない。

バトンは言った。「誰にとってもたやすい状況じゃないし、最善の方法は団結して頑張ることなんだ。人員と資金が確実に正しい場所に配分されるようにしなきゃいけないんだ。*1

「ホンダが全力で働いているのは分かってるよ。彼らはまったく休んでいない。」

「でも、マクラーレン・ホンダとして、僕らは全てが確実に正しい方向に向かうようにする必要がある。」

万一バトンが離脱するならば、空席をめぐる争いは、リザーブのケビン・マグヌッセンと、テスト兼開発ドライバーで、今年のGP2を独走しているストッフェル・ヴァンドーンの直接対決となる。

オートスポーツの見解

ベン・アンダーソン グランプリエディター

ジェンソン・バトンの将来についての疑問に対しては、昨年そうだったよりもスピーディな結論に向かっているかのように思われる。

2009年のワールドチャンピオンはマクラーレンの契約下にあるので、その将来は、完全に彼自身が決められるものではない。しかし、もしチームが彼を16年も保持するためのオプションを行使しないことを選んだ場合、あるいは、バトンがうまく交渉して契約の縛りから逃れられた場合は、彼は望むとおりに振舞える。

バトンがモチベーションを失っているのならば、マクラーレンがバトンをキープすることは確実にないだろう。

絶好調のときのバトンは、今なおいかなるF1チームにおいても優れた財産となる。しかし、バトンが翌年くたびれた引退シーズンを送るのならば、どちらのサイドにとってもあまり良いことではないだろう。

マクラーレン・ホンダはいまだにやるべき仕事を大量に抱えている。彼らは、全てをささげてグリッドでチームをプッシュし、契約が続くエースのフェルナンド・アロンソと互角に争うドライバーを必要としているのだ。

そうすると全体のプロジェクトはずっと早く進行するポテンシャルがあるだろう。★*2

バトンは、かねてより来年もF1にとどまりたいとマクラーレンに伝えてきた。しかし、彼はかつてほどはレースを楽しんでいないようだ。

楽しんでいないドライバーは最高のパフォーマンスを発揮しにくいものだし、最高のパフォーマンスを発揮しないドライバーは、マクラーレンにとっても決してよいものではない。その点に関しては、それは他のどんなチームにおいても同じことだ。


☆個人的単語リスト
concede
敗北を認める,譲歩する、折れる
at the wheel
ハンドルを握って、〔船・車などを〕運転して
call it a day
〔その日の仕事などを〕終わりにする、切りあげる
intimate
【1形】
〔興味などが一致して人との関係が〕親しい、親密{しんみつ}な
【2他動】
~を暗に知らせる、暗示する、ほのめかす
retrospectively
さかのぼって、遡及的に
wretched
不幸な、惨めな、悲惨な
make sure
〔~を・~ということを〕確かめる、確認する、確実に~する
embark
〔旅の始めに船や飛行機に〕乗り込む、〔冒険や事業などに〕着手する、乗り出す
bleary
〔目が〕かすんだ
give someone a run for his money
(人)に挑戦する、(人)と張り合う、

*1:※追記:オースポのフォーラムをたらたら読んでたら、まだミーティングがあることを明らかにしてるいうこと、そしてこの一文でわざわざ人員とお金について言及していることに着目して、バトンの交渉上の問題は金銭面なのではないか、と指摘してる人がいてちょっと面白いなと思いました。まだ交渉が継続中でないのなら、どうしてこれからミーティングがあるなどと言うのだろうか、そして、自身の契約に関してお金の問題がないのなら、どうしてチームとしてのお金の最適な配分についてなど語るのだろうか、ということです。 その見解は、具体的には、私個人の補足もまま含みますが、おそらく大筋では以下のようなものです。つまり、マクラーレン側はバトンを来年も保持したがっているというような報道があったように、マクラーレンは、確かにオプションを行使するという姿勢は少なくとも見せている。しかし、その提案は、噂されていた賃金アップ分(というか今年度受け入れた賃金カット分の回復)は凍結されており、それどころかさらなる賃下げすら提示されたのではないか。もちろん、バトンは、お金がもっと欲しいとかごねてるとかじゃなくて、評価の問題としてこれが不服だったと。あるいは、バトンは競争力の大きな改善が見込める17年も乗れることを希望していたが、そうような提案もなかった。つまり、純粋な来年単年のオプションに関してしか話がなかったと。で、そのもろもろに関して今週末にかけて詰めていく段階に今ある、というような状況でないか、というものです。うーむ…。

*2:That way the whole project will have the potential to travel along much faster.