パストール・マルドナド:「クラッシュトール」と揶揄されるほど酷いのだろうか?
Maldonadoセンパイについて、あまりにアツい記事を見つけたのでなんとなく訳してみました*1。ここまでアツくMalさんを語る人がいたのかと驚きw なお、元記事はこちら
パストール・マルドナド:「クラッシュトール*2」と揶揄されるほど酷いのだろうか?
ロータスのドライバー、パストール・マルドナドは、起伏にとんだ中国グランプリを耐えしのぎ、愚かなドライバーからすばらしいドライバーへと方向転換し、復活した。
レースの序盤にポイント圏内を走行した後、ベネズエラ人の一日がほころび始めた。明らかなブレーキの問題のせいでピットレーンの入り口で飛び出してしまった時だ。
時間を失ったせいで彼は順位を落とし、取り戻そうとしたが、コントロールを失いスピンした。
そこに続いたのが、13位をめぐってのマクラーレンのジェンソン・バトンとのすばらしいバトルだった。バトンがブレーキをミスして、共々ターン1でコースオフする前には、マルドナードは優勢に立っていた。
バトンは、マルドナドに対して謝罪のツイートをしている。「ちょっとエキサイトしすぎちゃったよ。」
二人のアクシデントは、ソーシャルメディアでたくさんの批判を巻き起こした。ツイッターユーザーは、この30歳のロータスドライバーに、「ショッキング」、「酷い」、「汲むんでも尽きぬ才能*3」と汚名を着せた。
そして、あのウェブサイトHas Maldonado Crashed Today?を忘れてはいけない*4。それは、単に世界に向けて、マルドナドがある1日にクラッシュを喫したかどうかを伝えるただそれだけのサイトだ。
それらエピソードのなかに、彼がベネズエラの国営石油企業PDVSAから、ロータスチームに年間3000万ユーロを持ち込んでるとも報じられている、F1でもっとも資金力豊富なペイドライバーの一人でもあるという事実も加えよう。そして、彼はたやすく嘲りの対象になる。
しかし、マルドナドは本当にそんなに酷いのだろうか?
私はパストール・マルドナドは好き。ナイスガイっぽいし。ただ、彼と一緒に車には乗りたくないよね。
@Eve_F1
私たちの眠気を取ってくれてありがとう、パストール。F1ファンより。
@loose_wheel_nut
これが、2012年にスペイングランプリでウイリアムズのマシンに乗ってポールポジションから勝利をした男だということを忘れてはならない。その年のウイリアムズは、この週末を除いて、一度もそのレベルのパフォーマンスを発揮したことはなかったマシンだ。
チャンスがやってきたときに.それをものにした、ということに目を向けて欲しい。
その前のシーズンは、彼のルーキーイヤーで、彼は予選において、ルーベンス・バリチェロに対して大いに健闘した。バリチェロは、322回出走し、11回グランプリに勝利したドライバーだ。だから、マルドナドのペースについて疑問はない。
そうではなくて、マルドナドの問題は、そしていつも問題であり続けたのは、彼のクラッシュしがちな傾向だ。
2012年のバルセロナでの勝利の次のレースにおいて、彼はたくさんのクラッシュを起こした。スパでは、たった1レースのうちに3つのペナルティを受けた。そして再びポイント圏内でゴールするまでに9レースも費やしたのだった。
もし、パストール・マルドナドの陰と陽を、ある1つのシーズンにまとめるとするのならば、それは2012年だ。
チーフF1ライター アンドリュー・ベンソン
「パストール・マルドナドは、分からないドライバーだ。このベネズエラ人は、本当に速い。そして、彼の日がやってくると、彼はワールドクラスのドライバーに見える。しかし、その日はめったに来ないし、自身を下手糞なアマチュアに見せてしまう赤い霧にしょっちゅう包まれてしまう。」
「マルドナドは、いまやあまりに長い間このレベルにいたので、彼が変わる現実的な期待はまったくもてない。彼とは、その良い点も悪い点も、ひとつのパッケージとして、不可分に結び伝いるかのようだ」
マルドナドの気質のその両面は、まさに中国で現れた。
前半34周は、とても上手に運転した。ロータス、ザウバー、トロロッソとのとても観戦しがいのあったバトルで先頭にたっていた。そして、それゆえチームメイトのロマン・グロージャンをリードしていた。
マルドナドは、ピットへの入るのを過激にやりすぎてワイドになり、そしてスピンを喫し、それを台無しにした。トラックに戻るための時間を稼ごうとした時だ。
バトンとの衝突では過失はなかったし、そこにいたるバトルではすばらしいレースの技を披露した。2009年のチャンピオンに対し、ホイールトゥホイールでのやりあい、正確かつ勇敢にドライブしたのだ。
もちろん、二つのレース序盤のエラーがなければ、マルドナドは、コース上で競争力のないマクラーレンの隣にいることなどなかっただろう。
それでもやはり、そうでなければ平板なグランプリにだったレースにおいてマルドナドが披露したものは、ものすごく手に汗握るパフォーマンスだった。
しばしば強烈な個性や興奮に欠けると非難されるこのスポーツにおいて、語られるべき何かが間違いなくある、そうは思わないだろうか?
Maldonadoさん(むろん左)
☆個人的単語リスト
veer…方向転換する
sublime…崇高な、気高い
early on…早い段階で
unravel… ほどける
make up ground…前進する、追いつく
upper hand…支配、優勢
slew…たくさん
give way to…~に道を譲る,
gift that keeps on giving
Talk about~…まさに~とはこのことだ
stack up…匹敵する、同等である
enigma…謎、不可解なものごと
prone to…~しがちである
inextricably…複雑に
○おまけ写真
Maldoさんおトイレ休憩中
グティぐるぐる